ミソ医院 · 診療コラム

何ショット受けるべきか — ‘ショット’という数字の正体

“300ショットと600ショットは何が違うのですか”、“900ショットはしないと効果がないと聞きました” — よくいただく質問です。 ところがこの数字の出どころをたどっていくと、臨床試験が出てきません。 ‘ショット’は術者が決める用量の単位ではなく、消耗品のチップにあらかじめ封じられた発数(發數)の規格です — 米国の医療機器の登録情報に “目もと専用 0.25 cm² 450発”、“全体用 4.0 cm² 600発” とそのまま記されています。 市場の価格表についている数字は購入したチップの規格です。 さらに驚くのは製造販売元のマニュアルが定めた施術の終了点がショット数ではなく“患者が感じる熱感 2.0–2.5”だという点です。

診療コラム 読了目安 約14分 2026年9月 大邱ミソ医院 · 院長 李治学(イ・チハク)

まず結論

‘ショット’は用量ではなく規格です。 高周波施術の1ショットはエネルギーのパルス一回であり、その総数は術者が決めるものではなく使い捨てのチップにあらかじめ定められて封じられています — 米国の医療機器の登録情報に“目もと専用 0.25 cm² 450発”、“全体用 4.0 cm² 600発”とそのまま記されています。市場の“300ショット · 600ショット · 900ショット”という価格表がこの規格の倍数と組み合わせで割り切れるのは偶然ではありません。そして製造販売元の技術マニュアルが提示した施術の終了基準はショット数ではなく“患者が報告する熱感が0–4のうち 2.0–2.5 に達するまで”です — マニュアルには顔に何ショット使えという推奨値がそもそもありません。肝心の問いへの答えはこうです。ヒトで300ショットと600ショットを無作為に分けて比較した研究を、私どもは見つけられませんでした。 あるのはヒト3名の組織研究、ブタで一か所に1 · 6 · 12回重ねて照射した実験、そして医師82名のうち 86.3% が“900ショットが適切”に同意したアンケートがすべてです。最後にもうひとつ — 同じ300ショットもチップが違えば違う量です。 3 cm² のチップの300ショットと 0.25 cm² のチップの300ショットは、名目上の面積が12倍違います。

1ショットとは何か

高周波の機器はチップを皮膚に当てて定められた時間のあいだエネルギーを一回流します。 この一回が1ショットです。英語の資料では REP(radiofrequency energy pulse)と書きます。

ここに大半の方がご存じない部分があります。この発数はチップにあらかじめ封じられています。 チップは使い捨ての消耗品であり、定められた回数を使い切ればそれ以上は出ません。

米国の医療機器の登録情報に記されたチップの規格(Thermage の系統)
製品の表記面積封じられた発数
EYE チップ0.25 cm²450 REP
TOTAL チップ4.0 cm²600 REP

ですから“何ショットになさいますか”という質問の実際の意味は“チップを何個お使いになりますか”に近いものです。 市場の 300 · 600 · 900 という数字がチップの規格の倍数で割り切れることがその証拠です — 900 はたいていチップ一個半か、二個を分けて使った値です。これは臨床的に定められた用量の単位ではなく消耗品の単位です。

XERF もチップごとに最大ショットが定められています — i05 400ショット、i10 300ショット、E40 600ショット、E60 600ショット。これらの数字が何を意味するのかはEFFECTOR 4種に記してあります。

製造販売元が定めた終了点はショット数ではありません

この部分がこの記事でもっとも意外なはずです。長く使われてきたモノポーラ機器の技術取扱説明書を探して確認しました。

“Continue to treat, adjusting the Treatment Level setting up or down within the recommended range … until the patient reports heat feedback of 2.0–2.5 on a scale of 0 to 4.”

患者が報告する熱感が0–4のうち 2.0–2.5 に達するまで、出力を上げたり下げたりしながら施術を続けよ。

つまり製造販売元が定めた基準は“何ショット”ではなく“患者が何を感じるか”です。そして私どもがそのマニュアル全体を確認した範囲では、顔や体に推奨する総ショット数は記されていません。

マニュアルに出てくる数字がひとつだけあります。“伝達される REP の数は使用するチップの大きさと冷却プロファイルによって100から2000まで大きく変わる”という文章です。ところがこの文章が置かれている場所を見ると冷媒の消費量を説明するくだりです — 臨床の勧告ではなく消耗品の管理の案内です。この文章を“最大2000ショットまで可能だ”と移し替えれば誤読です。

プロトコルはなぜ‘多く、弱く’に変わったのか

2000年代の初め、この施術は高いエネルギーで一度通過する方式でした。いまは低いエネルギーで何度も通過する方式です。この転換が“ショット数が増えた”背景です。根拠をひとつずつ見ます。

転換の根拠三つと、それぞれの限界
根拠内容限界
組織研究(2006)単回の高エネルギー通過 対 3–5回の低エネルギー通過、電子顕微鏡での観察 — 複数回のほうでコラーゲンの変化が大きかったヒト3名
医師アンケート(2007)旧方式は“痛すぎる”45% → 新方式は5%、6か月時点の引き締まり 54% → 92%無作為化試験ではなく医師14名の回想による比較アンケート
前向き観察(2007)最大5回の通過、平均556ショット、6か月で92%改善対照群なし。機器で測った客観的な指標は時間が経つほど低下

ここで正確に押さえておくべきことがあります。この転換の要点は“総量を増やそう”ではなく“一度に入れる強さを下げて分けて入れよう”でした。痛みが45%から5%に減ったという報告がその方向をよく示しています。ところが市場ではこの話が“ショットが多いほど良い”に変わって流通しています。 同じ話ではありません。

ではショット数を比較した研究はあるのか

ヒトでショット数を無作為に分けて比較した研究を、私どもは見つけられませんでした。 見つけたのはこの程度です。

ショット数 · 通過回数を変数に置いた資料
資料何を比較したか限界
ヒトの組織研究(2006)1回の通過 対 3–5回の通過3名
ブタの実験(2026)同じ場所に1 · 6 · 12回重ねて照射 — 12回のほうでコラーゲンがもっとも多く、もっとも早く増えたヒトではなく、“顔全体に何ショット”ではなく“一点に何回重ねるか”。12ショットが最大の照射群なのでどこから増やしても無駄になるのかは分かりません
観察研究の事後分析(2007)ショット数の区間ごとに分けて見た傾向無作為の割り付けではありません。しかも引用された区間の数字が元の論文の平均値と合わないため、私どもはこの資料を根拠として使いませんでした
チップの大きさの半顔分割研究(2024)チップの面積両側とも300ショットに固定 — ショット数は統制変数でした

まとめると“600ショットが300ショットより良い”を裏づけるヒト対象の比較試験は存在しません。 ブタの実験が方向を示唆しますが、それは一点に重ねて照射する話であり、ヒトの顔全体の施術量とは違う問いです。

‘900ショット’はどこから来たのか

たどってみました。学会の勧告ではありませんでした。

2017年に韓国国内の皮膚科医師82名を対象としたアンケートで、86.3% が“35–65歳の顔面のタイトニングに900ショットが適切だ”という文章に同意しました。2020年の後続のアンケートでは、回答者の大多数が600発の 4 cm² チップを好むと答えました。

これは専門家の意見であって比較試験の結果ではありません。 900ショットと600ショットを並べて試験し900のほうが良かったという資料から出てきた数字ではなく、“その程度が適切だと思う”という回答の集計です。専門家の意見が無価値だという意味ではありません — ただし根拠の等級が違い、広告ではその区別が消えたまま引用されます。

付け加えると、この施術についての国際的なデルファイ合意(専門家8名、勧告19項目)が2020年に出ていますが、私どもは全文を閲覧できず、そのなかにショット数の勧告があるのかを確認できませんでした。 ただしその抄録には“機器ごとの指針が不足している”と記されています。

ショットが多ければ副作用も増えるのか

直感的にはそうなりそうですが、ショット数と有害事象の関係を分析した研究もありません。 方向を示唆する資料と、逆の方向の資料の両方を記します。

有害事象の報告
資料報告読み方
2003年の多施設研究2度熱傷 0.36% — 5,858回の照射のうち21件分母が‘ショット’である唯一の報告。 このとおりならショット数は熱傷に曝露される回数に比例します。ただし旧来の高エネルギー方式の値です
2007年の大規模観察757回の施術のうち2度熱傷 2.7%、持続する紅斑 1.22%、脂肪萎縮を含む著者らが“直前に照射した場所へすぐに重ねて照射しないこと”を過熱の防止策として勧告しました
最近の研究600ショット · 総 36.6 kJ で副作用0件、412ショットで重大な有害事象0件低エネルギー多重パスの方式ではむしろ報告が少ないです

つまり“ショットが多いから危険だ”も、“ショットが多くても安全だ”も断定できません。 危険を決めるのはショット数そのものより一度に入れる強さ、重ねて照射する方式、冷却、そして術者が患者の合図をどう反映するかだと見えます。

同じ300ショットが同じ300ショットではありません

価格を比べられるときに、もっとも実用的な部分です。

チップが違えば同じショット数の名目上の処理面積が変わります
チップの面積ショット数名目上の処理面積
3 cm²300ショット900 cm²
4 cm²300ショット1,200 cm² — 33%広い
0.25 cm²(目もと専用)450ショット112.5 cm² — 4 cm² チップ300ショットの約 1/10

表の面積はチップの面積 × ショット数で私どもが計算した名目値であり、実際には 15–30% 重ねて照射するので覆われる面積はこれより小さくなります。それでも要点ははっきりしています。

“何ショット”は、チップを併せて言わなければ完成しない数字です。 別々の病院の“600ショット”が同じ量だという保証はなく、同じ病院の目もとの施術450ショットと顔の施術450ショットはまったく違う量です。私どもが知るかぎりこの比較不可能性を正面から指摘した論文はありません — 慣行が学術的な議論より先に進んでいる領域です。

実際の研究は何ショット使ったのか

発表された研究の照射量
研究チップショット数総エネルギー
2007年の観察平均556ショット、最大5回の通過83 J/cm²
2022年の研究4 cm²412 ± 49ショット、3–4回の通過31 ± 4.7 kJ
2024年の研究4 cm²600ショット(頬 · 下顔面400 · あご100 · 目の周囲100)36.6 ± 2.5 kJ
2024年のチップ比較3 対 4 cm²各300ショット16.4 対 16.6 J/cm²
2025年の目もとの施術0.25 cm²片まぶたあたり225ショット · 両眼450ショット、片眼あたり7–10回の通過

表から読み取っていただきたいのは数字そのものではなく幅の広さです。300ショットも600ショットも論文に登場し、どちらが良いという比較はそれらの論文のあいだにありません。 部位もチップも通過回数もばらばらなので、そもそも並べて置くことのできない数字です。

では私どもは何を見て決めるのか

  • まず部位を決めます。 広い面なのか、狭く曲面の多いところなのかによってチップが決まり、チップが決まれば使えるショットの範囲もついてきます。
  • 出力は低く始めます。 はじめから最大に上げず、感じられる温度の反応を確認しながら調整します。
  • 基準は数字ではなく反応です。 製造販売元のマニュアルでさえ終了点を熱感で定めています。“熱い”と感じられたら我慢なさらず、すぐにおっしゃってください。
  • 同じ場所を続けて重ねて照射しません。 2007年の研究で過熱の防止策として明示的に勧告された部分です。

私どもは“何ショット以上でなければ効果が出ない”とは申し上げません。 そう言える根拠がないからです。逆に“ショットを増やせばその分だけ良くなる”とも申し上げません。

カウンセリングで確認なさるとよいこと

  1. “どのチップで何ショットですか” — チップを併せて言わないショット数は比較できません。
  2. “そのショット数を顔のどこに分けて使うのですか” — 同じ600ショットでも顔全体とフェイスラインだけではまったく違う密度です。
  3. “何回に分けて通過するのですか” — 低エネルギーの多重パスが現在の標準的な方式です。

三つの質問はいずれも価格表の数字だけでは答えの出ないものです。

まとめ

確認できたことと、確認できなかったこと
確認できたこと確認できなかったこと
ショットは使い捨てのチップに封じられた発数の規格ショット数を無作為に比較したヒトの研究 — ありません
製造販売元の終了点はショット数ではなく熱感 2.0–2.5学会が定めた推奨ショット数
高エネルギー1回から低エネルギー多回へ転換した経緯総エネルギーと結果の用量-反応の関係
“900ショット”は医師82名のアンケートの 86.3% の同意900ショットと600ショットを突き合わせた試験
旧方式でのショットあたりの2度熱傷 0.36%ショット数と有害事象の増加の傾き
チップが違えば同じショット数が違う量この比較不可能性を扱った先行の論文 — 見つけられませんでした

価格表の数字が大きいから施術がより良くなるという根拠はいま存在しません。 逆に小さいから足りないという根拠もありません。この領域は慣行が資料よりはるかに先に進んでいる場所であり、その事実を知ったうえで比較なさるほうがよいと私どもは考えます。

よくあるご質問

300ショットと600ショットは本当に差がないのですか?

差がないという意味ではなく比較した資料がないという意味です。ヒトでショット数を無作為に分けて比較した研究を、私どもは見つけられませんでした。広い面積を覆うにはより多くのショットが必要なのは明らかですが、“同じ部位に二倍照射すれば二倍良くなる”という根拠はありません。

900ショットはしなければならないと聞きました。

その数字の出どころは2017年に韓国国内の医師82名のアンケートで 86.3% が“35–65歳の顔面に900ショットが適切”に同意した結果です。比較試験ではなく専門家の意見の集計です。参考にする値ではありますが、“しなければならない”という根拠に使うことは難しいものです。

ショット数は医師が決めるものではないのですか?

どれだけ使うかは決めますが、総発数はチップにあらかじめ封じられています。 米国の医療機器の登録情報にも“0.25 cm² 450発”、“4.0 cm² 600発”のように規格として記されています。ですから“何ショット”は実質的にチップを何個使うかに近いものです。

ショットが多ければもっと痛かったり危険だったりしますか?

ショット数と有害事象の関係を分析した研究がありません。 旧来の高エネルギー方式でショットあたりの2度熱傷 0.36% が報告されたことがあり、逆に最近の低エネルギー多重パス方式の研究では600ショットでも副作用0件の報告があります。危険を決めるのはショット数より一度に入れる強さと重ねて照射する方式だと見えます。

では施術の量は何で確認すればよいのですか?

もっとも実用的な三つはどのチップで、顔のどこに、何回に分けて通過するかです。同じ600ショットでも顔全体とフェイスラインだけでは密度がまったく違います。チップを併せて言わないショット数は、病院どうしで比較できない数字です。

なぜ最近は弱く何度も通過するのですか?

2000年代の半ばに方式が変わりました。根拠はヒト3名の組織研究医師14名のアンケートであり、そのアンケートでは“痛すぎる”という回答が45%から5%に減ったと報告されました。要点は総量を増やそうではなく、一度の強さを下げようでした。

製造販売元は何ショットを推奨しているのですか?

確認したマニュアルには顔の推奨ショット数がありません。 代わりに終了の基準を“患者が報告する熱感が0–4のうち 2.0–2.5 に達するまで”と記しています。マニュアルに出てくる“100–2000”という数字は冷媒の消費量を説明するくだりなので、臨床の勧告ではありません。

XERF もショット数で計算するのですか?

XERF もチップごとに最大ショットが定められています(i05 400 · i10 300 · E40 600 · E60 600)。ただし上に記した話がそのまま当てはまります — チップが違えば同じ数字が違う量であり、XERF についてショット数を比較した研究はありません。 XERF の資料の状況全般は根拠はどこまで来たかに整理しました。

一度にまとめて多くするのと、分けて行うのとではどちらが良いのですか?

比較した資料を見つけられませんでした。 ある著者が“300ショット二回のほうが高エネルギー一回より良いかもしれない”と記した文章がありますが、その文には裏づける引用が付いておらず、症例2件だけを載せた手技の紹介記事でした。根拠として使うことは難しいものです。

この記事は結局、ショット数に意味がないということですか?

違います。広い部位を均一に覆うにはそれだけのショットが必要です — それは面積の問題です。私どもが根拠がないと申し上げているのは“同じ部位にショットをもっと入れればその分だけ結果が良くなる”のほうです。二つの話を区別してお聞きになればよいと思います。

作成した医療機関

この記事は大邱ミソ医院院長李治学が作成 · 監修しました。本文に引用した研究は設計と規模、そして著者が明らかにした限界を併せて記しており、資料を見つけられなかった項目は見つけられなかったと記しました。

ミソ医院
院長李治学
所在地大韓民国 大邱広域市 中区 東徳路125 ボムボムビル4階 (慶北大病院駅1番出口)
電話+82-53-428-2700
診療時間平日 11:00〜19:00 (昼休み 13:00〜14:00) / 土曜 10:00〜16:00 (昼休みなし) / 日曜 · 祝日 休診
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参考資料

  1. ショット = チップに封じられた規格 — 米国 FDA の医療機器識別データベース(GUDID)の登録情報。TT0.25F6-450 = “FLX TREATMENT TIP, EYE, 0.25CM2, 450 REPTT4.00F6-600 = “FLX TREATMENT TIP, TOTAL, 4.0CM2, 600 REP市場の 300 · 600 · 900 という価格の単位が、この規格の倍数と組み合わせで割り切れます。 XERF のチップごとの最大ショット(i05 400 · i10 300 · E40 600 · E60 600)は製造販売元の公開仕様です。
  2. 製造販売元の終了基準Thermage CPT System Technical User’s Manual, Solta Medical, Model TG-2B-P, 文書番号 NP009240-06, 2021年9月(文書内の検索 · 抽出で確認)。p.49 — “Continue to treat, adjusting the Treatment Level setting up or down within the recommended range of Treatment Level settings, until the patient reports heat feedback of 2.0–2.5 on a scale of 0 to 4。p.30 — “The number of REPs delivered varies widely (100-2000) based on the size and cooling profile of the Treatment Tip in use.” この文章は冷媒キャニスターの消費量を説明する節にあります — 臨床の勧告ではありません。 顔面 · 体部の推奨する総 REP 数はマニュアルで確認されませんでした。
  3. プロトコルの転換 — Fitzpatrick R, Geronemus R, Goldberg D ら。Multicenter study of noninvasive radiofrequency for periorbital tissue tightening. Lasers in Surgery and Medicine 2003;33(4):232–242, PMID 14571447(抄録確認) — 86名の単回施術、眼窩周囲のしわの改善 83.2%、2度熱傷 0.36%(5,858回の照射のうち21件)、6か月時点で残存する瘢痕3名。 / Kist D, Burns AJ, Sanner R ら。Ultrastructural evaluation of multiple pass low energy versus single pass high energy radio-frequency treatment. Lasers in Surgery and Medicine 2006;38(2):150–154, PMID 16493679(抄録確認) — 被験者3名、1.5 cm²、単回の高エネルギー 対 3–5回の低エネルギー、透過型電子顕微鏡。 / Dover JS, Zelickson B; 14-Physician Multispecialty Consensus Panel. Results of a survey of 5,700 patient monopolar radiofrequency facial skin tightening treatments. Dermatologic Surgery 2007;33(8):900–907, PMID 17661932(抄録の原文を確認) — 旧アルゴリズムは“痛すぎる”45% · 6か月の引き締まり 54%、新アルゴリズムは5% · 92%無作為化試験ではなく医師14名のアンケートです。 / Bogle MA, Ubelhoer N, Weiss RA ら。Lasers in Surgery and Medicine 2007;39(3):210–217, PMID 17304562(抄録確認) — 66名、最大5回の通過、平均556ショット、平均 83 J/cm²、6か月で92%改善、ただし機器で測定した客観的な指標は時間が経つほど低下この論文のショット数の層化分析が二次文献に 76–368 の区間として引用されますが、抄録の平均556と合わないため、私どもは全文を確認できないままこの資料を本文の根拠として使いませんでした。
  4. ショット数を変数に置いた唯一の用量-反応の実験(動物) — Roh H, Lee YI, Jung J ら。Innovative Facial Contouring Using a Monopolar Radiofrequency Device with Continuous Water Cooling: An Integrated Clinical and Preclinical Study. International Journal of Molecular Sciences 2026;27(12):5162(全文確認)。この論文はヒト22名の単一群の臨床とブタの前臨床を併せて載せており、以下の数値はそのうちブタの部分です(モノポーラとバイポーラで引用したヒト22名の部分と同じ論文です)。ブタ9頭の生体内、4 cm² のチップ、レベル 2.5(16.25 J/cm²)、同じ部位に1 · 6 · 12ショット、2 · 4 · 8週の組織評価。12ショット群でコラーゲン線維の密度がもっとも大きく、もっとも早く増加(p<0.05)。 限界 — ヒトではなく、“顔全体に何ショット”ではなく“一点に何回重ねるか”であり、12ショットが最大の照射群なので飽和点は分かりません。
  5. “900ショット”の出典 — Suh DH, Hong ES, Kim HJ ら。A survey on monopolar radiofrequency treatment. Dermatologic Therapy 2017;30(5):e12536, PMID 28805286(抄録確認) — アンケート82件の分析、86.3% が“35–65歳の顔面のタイトニングに900ショットが適切”に同意。 後続版 — 同じ著者、Dermatologic Therapy 2020;33(6):e14284, PMID 32902088(要約の形でのみ確認) — 回答52名、600 REP の 4 cm² チップを好むいずれもアンケートであり比較試験ではありません。
  6. 学会の合意 — Chapas A, Biesman BS, Chan HHL ら。Consensus Recommendations for 4th Generation Non-Microneedling Monopolar Radiofrequency for Skin Tightening: A Delphi Consensus Panel. Journal of Drugs in Dermatology 2020;19(1):20–26, DOI 10.36849/JDD.2020.4807. 8名のパネル · 3ラウンド · 勧告19項目。抄録に “device specific guidelines to help guide clinicians to achieve the best outcomes are lacking”全文が有料のため、勧告19項目のなかにショット数の項目があるのかを私どもは確認できませんでした。
  7. 有害事象 — de Felipe I ら。Journal of Cosmetic Dermatology 2007;6(3):163–166, PMID 17760693(抄録確認) — 290名 · 757回の施術のうち2度熱傷 2.7%、持続する紅斑 1.22%、痛みの強かった施術 11.49%、そのほか頭痛 · 瘢痕 · 浮腫 · 脂肪萎縮 · 顔面神経麻痺。平均照射量 81 J/cm²、1 cm² のチップ · 2.3秒のパルス。注意 — この 2.7% は一次論文における“2度熱傷”の比率です。一部の総説は同じ数字を“全体の有害事象”として書き写しており、再引用の資料では指標が変わっている可能性があります。 著者らは自分たちの熱傷率が高い理由として重ねて照射する方式を挙げ、“直前の場所へすぐに重ねて照射しないこと”を勧告しました(この文章は抄録の再構成の過程で一部が損なわれているため、趣旨のみを移しました)。 / Shin J ら、Cosmetics 2024;11(3):71(全文確認) — 600ショット · 総 36.60 ± 2.46 kJ、痛みは平均 0.4/10、熱傷 · 瘢痕0件。 / Wanitphakdeedecha R ら、Dermatology and Therapy 2022;12:2563–2573, DOI 10.1007/s13555-022-00817-8(全文確認) — 412 ± 49ショット · 31 ± 4.7 kJ、即時の紅斑 83.3%(1–2日以内に消失)、3 · 6か月時点の合併症0件。 / Narins RS ら、Dermatologic Surgery 2006, PMID 16393612 — 過剰治療による輪郭の異常と脂肪萎縮を扱った論文。題が rare, preventable, and correctable です。報告された発生率は2002年8月–2004年8月の推定施術数に対して 0.14%、2004年に施術者教育のプログラムを導入した後は 0.04% 未満です。つまりこの合併症はショット数そのものより、過剰な照射と術者の習熟度に左右されると報告されています。
  8. 面積の補正 · 照射量の実測 — Yang YS ら、Journal of Clinical and Aesthetic Dermatology 2024;17(2):20–22(全文確認、3 対 4 cm² の半顔分割で各300ショット、16.4 対 16.6 J/cm²) / Suh DH ら、Lasers in Medical Science 2025;40:530, DOI 10.1007/s10103-025-04788-y(全文確認、0.25 cm² の目もとチップ、片まぶたあたり225ショット · 両眼450ショット、片眼あたり7–10回の通過、有害事象なし)。名目上の処理面積はチップの面積 × ショット数で私どもが計算した値であり、どの論文にもそのようには記されていません — 実際には 15–30% の重なりがあります。“ショット数の表記はチップを明らかにしなければ比較不可能である”を正面から論じた文献を、私どもは見つけられませんでした。
  9. 根拠として使わなかったもの — “300ショット2回が高エネルギー1回より良い”という記述の含まれた手技の紹介記事(Journal of Cosmetic Medicine 2025;9(1):48–51)は、症例2件のみを提示し対照群 · 統計分析がなく、その文章に引用文献が付いていないため、本文の根拠として使いませんでした。Yang 2024 の総エネルギーの数値は、本文に 16-19kJ/cm²16.4 J/cm² が併記された単位の誤記があるため引用しませんでした。韓国国内の病院の広告 · ブログの“300ショット 対 600ショット 対 900ショット”という比較の文言は、慣行が存在するという事実の例であるだけで医学的な根拠ではありません。
  10. 私どもが確認できなかったこと — ①ヒトでショット数を無作為に割り付けて比較した研究 — 存在を確認できませんでした ②総エネルギーと結果の用量-反応の関係 ③ショット数と有害事象の増加の傾き ④2007年の観察研究のショット数の層化分析の全文 ⑤2020年のデルファイ合意の勧告の全文 ⑥ブタの実験で12ショットを超えるとどうなるのか。
  11. 続く記事 — EFFECTOR 4種、チップが変わると何が変わるのかXERF の根拠はどこまで来たか高周波施術後の注意事項モノポーラとバイポーラ

本コラムのすべての記事は一般的な情報を提供するためのものであり、医学的な診断や治療に代わるものではありません。施術の効果と副作用は個人の皮膚状態、年齢、基礎疾患によって異なって現れることがあり、すべての人に同一の結果を保証するものではありません。施術を受けるかどうかは必ず医療者との対面相談を通じてお決めください。

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