ミソ医院 · 診療コラム

“効果がないという口コミが多いようですが” — 同じ施術に相反する口コミが出る理由

相談の場でよくうかがいます。そして調べてからお越しになったこと自体は、よいことです。ただし同じ製品に“人生を変えた施術”と“お金を無駄にした”が並んでいるのは、たいてい製品のせいではありません。口コミが何を語ることができ、何を語ることができないのかを分けると、同じ文章を読んでも得られるものが変わります。

診療コラム 読了目安 約9分 2026年8月 大邱ミソ医院 · 院長 李致学(イ・チハク) 한국어 · English · 简体中文 · Español

まず結論

同じ製品に相反する口コミが出る理由は、たいてい七つです。①そもそもそのお悩みに合う製品ではなかった ②回数と間隔が足りなかった ③期待していた変化の種類が違った ④見ている時点が違った ⑤同じ名前の別の製剤だった ⑥写真の条件が違った ⑦施術の設計が違ったということです。口コミは経験は教えてくれますが、適応は教えてくれません。そして韓国では医療法(韓国の法律)が、患者の治療体験談を用いて治療効果を誤認させるおそれのある医療広告を禁じていますので、医療機関が前面に掲げた口コミであれば、それ自体が一度確認してみるべき点になります。

なぜこの話をするのか

口コミをご覧になってお越しになるのは自然なことです。私たちも何かを買うときにはそうします。問題は美容施術の口コミが、他の商品の口コミとは性格が大きく異なるということです。

同じコーヒーマシンは誰が買っても同じ品物が届きます。ところが同じ名前の施術は、誰の顔に、どの層に、どれだけ、何回に分けて入れられたかによって、事実上まったく別の施術になります。ですから口コミが両極端に分かれます。

この記事は口コミを信じるなという話ではありません。口コミがよく答えてくれる質問とそうでない質問を分けようという話です。そしてこの記事にはミソ医院に不利な部分も含まれています。医療機関が書く文章で口コミの話を持ち出すと、たいてい“他所の口コミは信じずに当院のものだけを見てください”で終わりますが、それはこのコラムがしようとしていることではありません。

相反する口コミが出る七つの理由

以下のうち一つでも当てはまれば、同じ製品の口コミが分かれます。実際には二つ三つが重なっている場合がほとんどです。

同じ製品、違う口コミ
何が違ったのかどのように口コミに現れるか
① お悩みと製品が合っていなかった もっともよくある理由です。ボリュームが落ちた顔に皮膚の質感を扱う製品をいくら入れても、落ちたところは満たされません。その逆も同じです。このときに出てくる口コミが“何の変化もなかった”です
② 回数と間隔が足りなかった コースとして設計された施術を一度受けただけで判断された場合です。リジュランのように3〜4週間隔で3〜4回を一コースと見る製品は、1回目だけでは変化が感じられにくくなっています
③ 期待していた変化の種類が違った “はっきり見た目が変わること”を期待しておられたのにキメが整い、化粧が浮きにくくなる種類の変化が来たのであれば、満足する人と失望する人に分かれます。どちらも同じ結果を見ています
④ 見ている時点が違った ブースター系は入れてすぐではなく数週間かけて変わります。施術2週間後に書かれた口コミと3か月後に書かれた口コミは、違う時点を見ています。逆に、腫れが残っている初期に“効果がよい”と書かれた口コミも正確な観察ではありません
⑤ 同じ名前の別の製剤だった ブランドの中に複数の製品がある場合が多くあります。リジュランだけでもヒーラー · HB · HB PLUSで成分構成が異なります。口コミにはたいていブランド名だけが書かれます
⑥ 写真の条件が違った 照明 · 角度 · 表情 · 化粧 · カメラの補正が変われば、何の施術をしなくても写真は変わります。同じ条件で撮られた前後の写真は、思ったより稀です
⑦ 施術の設計が違った 同じ製品、同じ用量であってもどの層にどう分けて置いたかによって結果が変わります。この部分は口コミにはほとんど書かれず、書かれていても受けられた方が知ることは難しくなっています
“効果がなかった”という口コミがとくに有用なときがあります。その方がどのようなお悩みで何を受けられたのかが書かれている場合です。そうであればそれは製品が悪いという情報ではなくその組み合わせが合わないという情報ですので、むしろ役に立ちます。

口コミがよく答えるものと、そうでないもの

同じ口コミでも、どのような質問を持って読むかによって信頼度が変わります。

口コミの使いどころ
これはかなり信頼できますこれは口コミでは分かりにくいことです
どれくらい痛かったか 自分の悩みにこの製品が合うのか
内出血と腫れが何日続いたか 効果がどれくらい続くのか
日常復帰に何日かかったか その人に実際どれだけの量がどの層に入ったのか
説明を十分に受けられたか 写真の変化が施術によるものか条件によるものか
問題が起きたときに医療機関がどう対応したか 副作用の実際の頻度

右の欄が左よりも重要な質問なのですが、よりによって口コミがもっとも弱い領域です。ですから口コミで医療機関を選ぶことまではできても、口コミで施術を選ぶことはうまくいきません。

副作用の頻度がとくにそうです。満足した人と大きく不満のある人は文章を書き、“まあ無難だった”という人はほとんど書きません。ですから口コミの分布は、実際の経験の分布とは形が異なります。

韓国では治療体験談の広告が禁じられています

多くの方がご存じない部分です。韓国の医療法は、患者の治療体験談を用いて治療効果を誤認させるおそれのある内容の医療広告を禁じています。医療機関が良い口コミを集めて広告に使うことは、原則としてできないことだという意味です。

ですから医療機関自身のチャンネルに前後の写真とともに絶賛の口コミが整えて掲載されているのであれば、それが自然に集まったものなのかを一度お考えになる価値があります。反対に医療機関が口コミを前面に出さないのは、隠すことがあるからではなく規定を守っているからである場合があります。

ミソ医院も同じです。当院のホームページには前後の写真と口コミを掲載していません。その代わり診療資料室製品ごとに根拠がどこまで出ていて、何が確認されていないのかを記すほうを選びました。そのほうが規定にも合い、判断により役立つと考えています。

口コミと広告を見分ける目印。特定の製品名と価格が繰り返し登場し、予約リンクや医療機関名が一緒に付いていて、複数のアカウントが似た文章構造で同じ時期に投稿しているのであれば、広告である可能性を念頭に置いて読むのがよいでしょう。

では口コミをどう読めばよいのか

  • “何が悩みだったのか”が書かれた口コミをお探しください。製品名だけの口コミよりはるかに役に立ちます。その方の出発点がご自身と似ているかどうかが核心です
  • 時点をご確認ください。施術から何日目に書かれた文章なのかが書かれていなければ、その判断がどの時点のものなのか分かりません
  • 極端な口コミ二種類はいったん脇に置いてください。絶賛と酷評は情報量がもっとも少なくなっています。中間のトーンの長い文章のほうが、たいてい正確です
  • “痛かった · 何日続いた · 説明を受けた”を中心にお読みください。口コミが実際によく答える部分です
  • 写真は条件をご覧ください。照明と角度と表情が同じかどうか。違えば、変化の大きさをその写真で推し量ることは難しくなります
  • そして診察の場にお持ちください。“この口コミを見たのですが、私の場合もこうなりますか”は、私たちがもっとも答えやすい形の質問です

“効果がなかった”が事実である場合もあります

最後にこの話を外すと、釣り合いが取れません。上の七つは製品ではなく条件のせいだった場合を説明するものであって、すべての“効果がなかった”が誤解だという意味ではありません。

実際に根拠の薄い製品群があります。ミソ医院が使う製品のなかにも、リツオセルレディエムは長期維持についての公開資料が十分でないため、当院の資料にも“何か月維持される”とは記しておらず、リフティング機器3種については機器そのものの公開された臨床試験の結果を確認できなかったと記しました。こうした領域では個人差が大きく現れるのが当然であり、そのときに出てくる“私にはよく分からない”という口コミは、正確な観察である可能性があります。

ですから私たちは相談の場で“これは根拠が厚く、これは薄いです”と分けてお伝えするほうを選びました。口コミのばらつきが大きくなりそうな施術であれば、その事実を先に知っておかれるほうがよいと考えています。

よくあるご質問

口コミのよくない製品は避けたほうがよいですか?
製品単位で判断されるよりも、「どのような悩みにどう使ったのか」をご覧になるほうがよいです。よくない口コミのかなりの部分は、製品そのものよりも適応が合っていなかったか、回数が足りなかった場合です。ただし根拠自体が薄い製品群は実際に個人差が大きく現れますので、口コミのばらつきが大きいことがその徴候であることもあります。そのようなときは、その製品の公開された根拠がどこまで出ているのかをご確認になるほうが、口コミをさらに読むよりも役に立ちます。
医療機関のホームページに口コミがないのは、おかしいのでしょうか?
むしろ規定を守っているということかもしれません。韓国の医療法は、患者の治療体験談を用いて治療効果を誤認させるおそれのある医療広告を禁じています。ミソ医院のホームページに前後の写真と口コミがないのもそのためです。その代わり、製品ごとに根拠がどこまで出ているのかを診療資料室に記しています。
前後の写真は信頼できますか?
条件を確認してご覧になる必要があります。照明、角度、表情、化粧、カメラの補正が変われば、施術をしなくても写真は変わります。同じ条件で撮られた前後の写真は思ったより稀で、撮影の時点が書かれていない場合も多くあります。腫れが残っている初期の写真でボリュームがよく見えるのも、よくあることです。
口コミに「一度受けたが効果がなかった」という文章が多いのですが。
コースとして設計された施術かどうかをまずご覧ください。リジュランはミソ医院の基準では3〜4週間隔で3〜4回を一コースとしてご案内しており、1回目だけでは変化が感じられにくいのが一般的です。反対にゴウリのように基本1回を推奨する製品もあります。製品によって異なりますので、「何回で組まれた施術なのか」を確認したうえでその口コミをお読みになると、解釈が変わります。
よい口コミが急に増えた医療機関は、どう見ればよいですか?
複数のアカウントが似た文章構造で同じ時期に投稿しているのであれば、広告である可能性を念頭に置いてお読みになるのがよいです。特定の製品名と価格が繰り返され、予約リンクが一緒に付いているのもよくある目印です。ただしこれだけで断定することはできませんし、判断の根拠を口コミという一種類だけに置かないことのほうが重要です。
では何を見て医療機関を選べばよいのですか?
口コミで分かるもののなかでは、「問題が起きたときにどう対応したか」がもっとも価値があります。それ以外は、診察の場でご確認になるほうがよいです。なぜこの製品を勧めるのかを説明するか、しないほうがよいという言葉を口にするか、副作用と限界を先に話すか、許可範囲の中なのか外なのかを伝えるか、といったことです。
診察のときに口コミの話を持ち出してもよいですか?
いくらでもなさって構いません。「この口コミを見たのですが、私の場合もこうなりますか」は、私たちがもっとも答えやすい形の質問です。その口コミの出発点と、いまお顔が経験している変化が同じなのか違うのかを一緒に見ていけばよいのです。印刷してお持ちいただいても、画面をお見せいただいても結構です。
ミソ医院は口コミをどのように扱っていますか?
ホームページに前後の写真と口コミを掲載していません。韓国の医療法の治療体験談広告の制限に合わせるためでもあり、口コミが判断に必要な質問にはうまく答えられないと考えているためでもあります。その代わり、診療資料室に製品ごとの成分と作用機序、根拠がどこまで出ているのか、確認されていないものが何かを記しました。

作成した医療機関

この記事は大邱ミソ医院院長李致学が作成 · 監修しました。ミソ医院はホームページに施術前後の写真と患者の口コミを掲載しておらず、その代わり診療資料室に製品ごとの根拠の範囲と、確認されていない項目を記しています。

ミソ医院
院長李致学
所在地大韓民国 大邱広域市 中区 東徳路125 ボムボムビル4階 (慶北大病院駅1番出口)
電話+82-53-428-2700
診療時間平日 11:00〜19:00 (昼休み 13:00〜14:00) / 土曜 10:00〜16:00 (昼休みなし) / 日曜 · 祝日 休診
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診療資料室ブースター · リフティング機器の全資料
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参考資料

  1. 韓国の医療法第56条は医療広告の禁止類型を定めており、そこには患者に関する治療体験談など、消費者に治療効果を誤認させるおそれのある内容の広告が含まれます。本文の記述はこの条項の趣旨を移したものであり、個別の事案が違反に当たるかどうかは事実関係によって変わります。
  2. 回数と維持期間についての本文の記述(リジュラン 3〜4週間隔で3〜4回、ゴウリ 基本1回)はミソ医院の診療基準であり、製品の許可事項や学会の推奨ではありません。詳しい内容は各製品の資料に記しました。
  3. リツオ · セルレディエムの長期維持資料の不足、リフティング機器3種の機器そのものの公開臨床試験結果が未確認であることは、各製品の資料に記したものと同じ内容です。
  4. 口コミの分布が実際の経験の分布と異なって現れる傾向(満足 · 不満の両極端が過大に抽出される現象)は、オンラインレビュー一般に観察されるものであり、美容施術に限った現象ではありません。本文では数値を引用していません。

本コラムのすべての記事は一般的な情報を提供するためのものであり、医学的な診断や治療に代わるものではありません。施術の効果と副作用は個人の皮膚状態、年齢、基礎疾患によって異なって現れることがあり、すべての人に同一の結果を保証するものではありません。施術を受けるかどうかは必ず医療者との対面相談を通じてお決めください。

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