セルフ(XERF):二つの周波数を使うモノポーラ高周波リフティング
セルフは韓国企業ルートロニックがつくったモノポーラ高周波機器です。6.78 MHzと2 MHzの二つの周波数を使う点が設計上の特徴です。ただしこの資料でもっとも重要な部分は仕様ではなく根拠がどこまで出ているかです。セルフそのものの公開された臨床試験結果は確認されておらず、引用できるのはモノポーラ高周波系統全般の研究です。その区分を曖昧にしない範囲で整理しました。
一行での定義
セルフ(XERF)はルートロニック(Lutronic Corporation)が製造したモノポーラ高周波(RF)方式のリフティング機器です。皮膚表面を通じて高周波電流を流し真皮とその下の層に熱をつくり、その熱でコラーゲン線維を収縮させ再生反応を誘導します。6.78 MHzと2 MHzの二つの周波数、そして面積の異なる四種類のハンドピースを組み合わせて部位ごとに変えて適用します。注射施術が真皮の材料を扱うのだとすれば、この機器はそれより深い層の構造を扱う側です。
一目で見る
| 機器分類 | 高周波(RF)ベースのリフティング機器 — 非侵襲 |
|---|---|
| 方式 | モノポーラRF |
| 周波数 | 6.78 MHz · 2 MHz |
| ハンドピース | 4種 (XERF i05 · i10, EFFECTOR E40 · E60) |
| 製造元 | ルートロニック(Lutronic Corporation)、京畿道高陽市 |
| 許可状況 | 韓国食品医薬品安全処(食薬処)の許可医療機器 — 公開された許可番号は確認されていません |
| 許可品目分類 | 汎用電気手術器 |
| 麻酔 | おおむね不要 — 状態に応じて表面麻酔を併用 |
| ダウンタイム | 多くは当日から日常に復帰 |
| 主な目的 | 皮膚のハリ · 顎のラインと頬のたるみ · 肌理 |
| 解決できないこと | 痩せたボリューム、強いたるみ、色素病変、脂肪そのものの減少 |
| 公開臨床試験 | セルフ自体の公開された結果は確認されていません |
高周波リフティングが実際にしていること
高周波は光ではなく電流です。レーザーのように特定の色素に吸収されて標的を焼く方式ではなく、組織のなかで電荷を帯びた分子が向きを変えて揺れるときに生じる摩擦で熱がつくられます。標的が色素ではないため、原理上、肌の色による制約はレーザーより少ない傾向にあります。
その熱が何をするのかが要点です。コラーゲン線維は一定の温度域で三重らせん構造が部分的にほどけ即座に収縮します。施術直後に一部の方が感じる引き締まり感がこれです。同時に熱刺激は創傷治癒反応を起動し、以降数週にわたって線維芽細胞が新しいコラーゲンをつくるよう誘導します。ですから高周波施術の評価時点は当日ではなく2〜3か月後です。
モノポーラとバイポーラの違いもここから出てきます。バイポーラは二つの電極のあいだの狭い区間に電流が流れるため、相対的に浅い層に熱が集まります。モノポーラはハンドピースから出た電流が体を通って別の回帰電極に戻る構造なので、電流が通過する範囲がより広く深くなります。リフティングを目的とする機器がモノポーラを選ぶ理由がそれです。
注射と機器は互いに異なる層を扱います
相談でよく出る質問が「ブースターを打ちましょうか、リフティングをしましょうか」です。二つのうち一つを選ぶ問題として置かれますが、実際には扱う層が違います。ブースターのような注射施術は真皮のなかに材料を入れるか真皮の代謝を変える側なので皮膚の密度と肌理が標的であり、高周波リフティングはより深い層の構造に熱を入れてたるんだ輪郭を標的とします。
注射は真皮の材料を扱い、機器はより深い層の構造を扱います — ですからどちらがより良いかではなく、二つを併せて設計できるかが実際にはより重要な問いです。注射側の選択肢はコラーゲンブースター7種の比較に、ミソ医院が備える他の高周波機器はデンシティとオリジオキスの資料にそれぞれ整理してあります。
セルフの方式 — 二つの周波数と四つのハンドピース
セルフは単一の周波数を使いません。6.78 MHzと2 MHzの二つを使用します。高周波において周波数は、電流が組織のなかでどのように分布するかと関係します。一般に周波数が低いほど深くまで広がる傾向が、高いほど浅い層に集中する傾向があります。製造元はこの二つの周波数の組み合わせで浅い層 · 中間の層 · 深い層という三段階の深さを扱うと説明しています。
ハンドピースは四種類あり、違いは接触面積と最大ショット数です。実際には「この部位にこのチップが物理的に均一に当たるか」が選択の基準になります。狭いところに広いチップを当てれば接触が浮き、広い面を小さなチップだけでなぞれば照射が均一でなくなります。
| ハンドピース | 接触面積 | 最大ショット | 主に使う部位 |
|---|---|---|---|
| XERF i05 | 5 × 10 mm | 400ショット | 狭く薄い部位 |
| XERF i10 | 10 × 10 mm | 300ショット | 小さく曲面のある部位 |
| EFFECTOR E40 | 20 × 20 mm | 600ショット | 全体の部位 |
| EFFECTOR E60 | 20 × 30 mm | 600ショット | 広く厚い部位 |
表の数値は製造元が公開した仕様です。実際に何ショット使うかは部位の面積と皮膚の状態によって変わり、ショット数が多いほど結果が良いという意味ではありません。
こういう方に合い、こういう場合は難しい
高周波リフティングが合理的な選択になる場合
- たるみ始めた初期〜中等度 — 顎のラインがぼやけ頬が下りてきた感じ
- 手術は望まずダウンタイムをほとんど取れない場合
- ハリと肌理を併せて手入れしたい場合
- 針が入る施術に負担を感じる場合
- 注射施術で真皮は管理しているが輪郭はそのままの場合
セルフだけでは難しい場合
- 頬やこめかみが痩せた場合 — 高周波はボリュームをつくりません
- 皮膚が大きくたるんで折れ重なる程度 — 外科的方法の領域です
- 真皮が薄く中が空いている場合 — 注射系が先です
- 肝斑 · 赤み · 毛穴のような色素や表面の病変が主な悩みの場合
- ペースメーカー · 除細動器などの体内電気装置がある場合 — 原則として禁忌です
- 妊娠中である場合、または施術部位に感染 · 傷がある場合
- 施術部位に金属挿入物や多量のフィラーがある場合
根拠はどこまで出ているか
この資料でもっとも重要な項目です。順に分けて記します。
1. セルフ自体についての臨床資料
当院が確認した範囲で、セルフを使用して実施された臨床試験結果のうち公開されたものは確認されていません。これは「効果がない」という意味ではなく「公開された資料では確認できない」という意味です。韓国国内で流通する美容医療機器のかなりの数が同じ状況にありますが、よくあることだというのは、この事実を省いてよい根拠にはなりません。
2. 許可に関する事実関係
セルフは食薬処の許可を受けた医療機器です。ただし二つを正確に押さえる必要があります。
第一に、当院が確認した範囲で公開された品目許可番号は確認されていません。製造元が公開した番号は医療広告事前審議番号 — 「범용전기수술기 조합-2024-16-054 (有効期間 2027-04-22)」 — です。広告審議番号は許可番号ではありません。広告審議は広告物の表現が基準に合っているかを事前に検討した結果であり、許可は機器そのものの安全性 · 性能についてのものです。審査の対象が違います。
第二に、上の番号に見えるとおり品目分類が「汎用電気手術器」です。名前はリフティング機器ですが、許可品目そのものは汎用電気手術器の分類に属します。高周波エネルギーを組織に伝える機器全般を包括する広い範疇であり、「顔のリフティング効果」を個別に認められたという意味ではありません。
3. モノポーラ高周波系統全般の根拠
セルフ個別の資料はありませんがモノポーラ高周波という系統については研究があります。ただしこれはセルフを使用した研究ではなく、以下の結果をセルフの根拠として書き写してはなりません。
Cosmetics 2024年11巻3号71番の論文は、モノポーラ高周波施術を受けた健康な女性20名(平均47.95±6.02歳、Fitzpatrick III〜IV型、軽症〜中等度の顔面のたるみ)を1回の施術後4週 · 12週 · 24週に評価した研究です。
- 12週の時点で顎のラインと鼻唇溝において統計的に有意な改善(p<0.05)
- 頬のハリは4週から増加(p<0.01)し24週まで維持
- 施術中の痛みは平均0.4/10
- 熱傷や瘢痕は報告されていません
数値だけを見れば良い結果です。しかしこの研究の著者たちが自ら明らかにした限界を併せて読む必要があります。
- 無作為対照群がありません — 前向きの評価者盲検コホート研究です
- 参加者が20名、しかも女性のみであり一般化するには規模が小さいです
- 他の抗老化技術との比較がありません — 他の方式より優れるという根拠は出てきません
整理するとこうです。モノポーラ高周波というアプローチには小規模ながら方向の一致する根拠があり、セルフという個別の機器については公開された根拠が確認されていません。当院がセルフを使う理由は「臨床的に立証されているから」ではなく、系統の原理が確立されており、部位ごとに分けて使えるハンドピース構成が診療で有用だからです。それ以上に申し上げられる根拠は持っていません。
施術はどのように進むのか
相談でまず話し合うのはいま見えている変化がどの層の問題なのかです。たるみが主な問題であれば高周波が、真皮の密度や肌理が主な問題であれば注射系が先です。
高周波は体に電流を通す施術ですので、施術前の確認が必要です。体内電気装置(ペースメーカー · 除細動器など)、金属挿入物、施術部位のフィラーや糸の挿入歴、妊娠の有無、皮膚疾患を必ずお知らせください。形式的な手続きではありません。
進行はこうです。洗顔後に化粧品と油分を取り除き、電流が体を通って戻るための回帰電極(パッド)を貼ります。施術部位には電流の伝達と冷却を助けるジェルを塗ってガイドを描いたのち、狭い部位は小さなチップで、広い部位は大きなチップで分けて照射します。顔全体は準備を含めておおむね40分から1時間かかります。
出力は最初から最大に上げず、低い段階から始めて感じられる温度反応を確認しながら調整します。施術中に「熱い」と感じる瞬間があれば我慢なさらずすぐにおっしゃってください。その信号が出力調節の基準になります。
経過 — いつから見えるのか
-
施術直後赤みと微熱感熱が入った部位が赤くなり温かくなります。一部の方が感じる引き締まり感はコラーゲンの即時収縮によるもので、それ自体が最終的な結果ではありません。
-
1〜3日ほとんど落ち着く紅斑はふつう数時間から一日のうちに消え、腫れや押された跡も数日のうちに消失します。
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2〜4週変化が曖昧な区間即時の引き締まり感は薄れ、新しいコラーゲンはまだ十分でない時期です。ここで「効果がない」と判断するには早すぎます。
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2〜3か月評価の時点再生反応が蓄積される区間です。施術前の写真と比べて実際の変化を確認し、追加の設計を相談します。
-
以降経過観察維持期間を数字で断定できる資料がないため、次の施術の可否と時期は実際の経過を見て判断します。老化は進行するので、施術で時点を固定することはできません。
痛み · ダウンタイム · 副作用
痛み — 温かい感覚から瞬間的に熱く感じられる感覚が繰り返されます。先に引用した系統の研究では施術中の痛みが平均0.4/10と報告されましたが、これはその研究の条件で出た数値であり、出力設定と個人差によって体感は大きく変わります。骨に近い額 · 顎のライン · こめかみがより敏感な傾向にあります。
ダウンタイム — ほとんどの場合、当日の日常復帰が可能です。直後の赤みが化粧で完全に隠れないことがありますので、当日に大切な予定があるなら余裕を持たれるほうがよいでしょう。
施術後の数日間
- 洗顔はぬるま湯で軽く、こすらないこと
- 当日のサウナ · 岩盤浴 · 激しい運動 · 飲酒を避けること
- 保湿を十分にし、紫外線対策を徹底すること
- 角質除去剤や刺激の強い化粧品は数日先に延ばすこと
- 異常な感覚や持続する痛みがあれば、ためらわず受診すること
参考資料
- Suh D·H et al. Efficacy and Safety of Monopolar Radiofrequency for Tightening the Skin of Aged Faces. Cosmetics 2024;11(3):71. 健康な女性20名(平均47.95±6.02歳、Fitzpatrick III〜IV型)を1回の施術後4 · 12 · 24週に評価。無作為対照群のない前向きの評価者盲検コホート研究であり、少数の女性のみが含まれ、他の抗老化技術との比較がないという限界を著者たちが自ら明らかにしています。セルフを使用した研究ではなく、モノポーラ高周波系統全般に関する資料です。
- セルフ(XERF)製品情報 — ルートロニック(Lutronic Corporation)公開資料。周波数の構成、ハンドピースの仕様、深さに関する製造元の説明の出典です。
- 医療機器広告事前審議表示 — 「범용전기수술기 조합-2024-16-054」(有効期間 2027-04-22)。広告表現に対する事前審議の結果であり許可番号ではありません。
- 高周波による組織加熱とコラーゲンの熱収縮に関する一般文献。モノポーラとバイポーラの電流経路の違い、熱によるコラーゲン構造の変化と新生コラーゲン形成反応。
- ミソ医院 診療指針 — 施術前の禁忌確認の手順、部位別のハンドピース選択、出力調節の基準、事前説明および同意の手続き。
よくあるご質問
セルフは臨床試験で効果が確認された機器ですか?
食薬処の許可を受けた機器ですか。品目許可番号が知りたいです。
6.78MHzと2MHzを併せて使うと、より深いところまで届くのですか?
何回受ける必要があり、どのくらい維持されますか?
かなり痛みますか。麻酔は必要ですか?
フィラーや糸を入れた部位にもできますか?
ブースター注射と高周波のどちらを先にすべきですか?
セルフの費用はいくらですか?
作成した医療機関
この資料は大邱ミソ医院院長李致学(イ・チハク)が作成 · 検討しました。ミソ医院は高周波機器としてセルフのほかにデンシティとオリジオキスを併せて備え、真皮を扱うコラーゲンブースター · スキンブースター7種を別に運用しています。複数を揃える理由は、どれかが優れているからではなく、一台しかないところでは、どんな顔が来てもその一台を使うことになるからです。他の資料はミソ医院 診療資料室に整理してあります。
| 院長 | 李致学(イ・チハク) |
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| 電話 | +82-53-428-2700 |
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| ホームページ | clinicmiso.co.kr |
| 資料室 | ミソ医院 診療資料室 |
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本資料は施術に関する一般的な情報を提供するためのものであり、医学的な診断や治療に代わるものではありません。施術の効果と副作用は個人の皮膚状態、年齢、基礎疾患によって異なって現れることがあり、すべての人に同一の結果を保証するものではありません。施術を受けるかどうかは必ず医療者との対面相談を通じてお決めください。